教員紹介

地域計画・マネジメント領域

清水 哲夫

教授

【専門】交通学、社会基盤計画学、観光政策・計画学、観光統計・ビッグデータ
【学位】博士(工学)(東京工業大学)

 

地域を支える交通・電力・上下水道などの社会基盤(インフラ)整備やサービス供給計画、それら利用需要を高い時空間解像度で把握することが不可欠です。しかし、観光需要は時空間的偏在が大きく、観光産業が卓越する地域の社会基盤整備・サービス計画は、学術上も実務上も難しいチャレンジングな問題です。観光に関する多彩な地域統計・ビックデータを縦横無尽に分析し、周遊・消費・評価などの観光行動を多角的に捉えることで、この問題に答えを提供することを目指しています。加えて高い資源性を持つインフラや、新たなモビリティーを活用した新たな観光のカタチを提案し、地域に実装することを目指します。

 

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川原 晋

教授

【専門】都市・地域デザイン、市民主体の地域運営、中心市街地再生と広域連携まちづくり、エコロジカル・シティ、まちづくり市民事業
【学位】博士(工学)(早稲田大学)

 

観光まちづくりは、「もてなしや楽しさの表現としての空間デザイン(もの)」と「住民主体による持続的な取り組み(ひと・こと)」が重要です。神は細部に宿ると言いますが、道・みせ・景色などの保全や整備の際に確固たる理論に基づいてデザインし、それ があるレベルを越えないと人を引きつけられません。また持続的な取り組みには、環境、産物や建造物、文化といった有形・無形の資源をつむぎ、地域の専門家や意欲ある人の力で回していくまちづくりの体制と計画・事業づくりが大切です。私は都市・建築デザイン と住民主体まちづくりの立場からこれらにアプローチしています。

 

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岡村 祐

准教授

【専門】都市計画・都市デザイン・歴史的環境保全・まちづくり・観光地域史
【学位】博士(工学)(東京大学)

 

私は、人々が一定の経済基盤のもとで「生活の楽しさ」、「風景の美しさ」を感じながら暮らすことのできる都市・地域づくりを目指しています。その実現に重要な役割を果たすのが観光(つまり地域外から地域内へのヒト・モノ・カネの取り込み)であると考え、観光科学研究に取り組んでいます。具体的な研究内容は以下のとおりです。
1)景観や歴史的環境を保全するための計画技法と法制度の運用実態
2)観光イベントが地域のまちづくり活動や空間整備に与える影響
3)住民主体の観光資源の調査(発掘・整理分析)方法
4)産業観光の新たな方向性の検討

 

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大平 悠季

助教

【専門】土木計画学,交通計画,都市・地域計画

【学位】博士(工学)(神戸大学)

 

都市は、多くの人が集まって働いたり学んだり遊んだり...と様々な日常の活動を行うためのプラットフォームであると同時に、観光という非日常の活動の場でもあります。私達はこのような多様な活動を通じて意識的にも無意識の内にも相互に影響し合い、状況に応じて少しずつ自身の行動を変化・適応させ、その結果は長期的には社会そのものの変容につながります。今後のより良い社会とその発展を支えるために必要な都市政策・交通政策とはどのようなものか、数理工学や経済学、統計学を用いて考えていきます。

小堀 貴子

職位 助教

【専門】造園学,自然公園,公園計画,観光・レクリエーション

【学位】博士(農学)(千葉大学)

 

日本の自然公園は、地域内に人々が居住し生活を営む地域指定制を取り入れています。そのため、実は自然資源だけではなく、地域に根差した生業や伝統などの文化資源も多く含まれています。このような多岐にわたる地域固有の資源を後世へと継承するためには、保護するだけではなく、その存在の意義が人々に共有されることが重要です。そこで観光的なアプローチにより、資源を活かした地域づくりを丁寧に行うことが期待されています。
さて、資源を守ることを前提に、その価値や魅力をさらに高める地域づくりとはどのようなものでしょうか。私はこのような問いに対して、レクリエーション計画や風景計画の視点より取り組んでいます。

平田 徳恵

特任准教授

【専門】地域ブランディング・観光まちづくり・環境色彩・生活空間デザイン・住民参加型ワークショップ
【学位】博士(観光科学)(首都大学東京)

 

訪れた地での美しい景観、地域ならではの特産物や食など、観光によって体験できる地域文化は、その地において長い年月をかけ、つくりあげられたものです。 機能性優先のグローバル化等により地域らしさが失われつつある現在、大切な地域ならではの文化を住民の方々と共に再発見し磨きあげていくこと、そして、地域資源を介して地域内と地域外の方々との交流が生まれ育まれるようなまちづくりが重要だと考えています。 このような住み心地よく、訪れて楽しいまちをどのようにしてつくりあげ、マネジメントしていくことができるのか、皆さんと一緒に様々な視点から考えていきたいと思っています。

Nguyen Van Truong

特任助教

【専門】Transportation, Tourism Behavior, Big data
【学位】PhD in Tourism Science (Tokyo Metropolitan University)

 

Over-tourism has become a critical issue in many famous tourism areas in the world. This study determines determinants of tourists’ satisfaction at a destination based on the difference between the actual experience and the expectation (perception) of tourists before they travel. Then, policy implications will be formulated to fulfill the tourists’ satisfaction and focus on these identified determinants. On the other hand, countermeasures to improve community satisfaction of tourists also proposed relying on the determinants of local residents’ satisfaction of tourists. The study is executed in the context of over-tourism. Biei or Kyoto will be chosen as a case study.

自然環境マネジメント領域

沼田 真也

教授

【専門】植物生態学、熱帯生物学、科学技術政策
【学位】博士(理学)(東京都立大学)

 

生態学の視点から観光科学に取り組みます。私自身は、東南アジア熱帯林の保全について研究してきました。残念なことに、貧困や文化に基づく社会・経済的影響や生態系の科学的理解の不足により、熱帯林の保全が進んでいるとは言えません。しかし、資源収奪を必ずしも伴わないツーリズム活動は、これらの自然環境問題を打開する有効なアプローチになると考えています。自然豊かな生態系の魅力に迫る研究に加えて、自然ツーリズムがもたらす様々な効果を高めたり、リスクを軽減したりするための研究を実践することで、自然ツーリズムの学問的体系化を目指します。

 

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仁平 尊明

教授

【専門】人文地理学、地誌学

【学位】理学(博士)(筑波大学)

 

都立大学では新米の教員ですが、これまで北海道大学と筑波大学で地理を担当してきました。この学科では、地理をベースに、自然ツーリズムの研究に取り組みたいと思います。私の研究室では、シンプルで、分かりやすく、面白い研究をすることを目標にしています。例えば、温泉地をテーマとする場合、温泉の分布図を作って、そこから分かることを考察することです。その方法には、地図、フィールドワーク、地理情報システムなどがあります。複数の方法を組み合わせたり、一つの方法を掘り下げたりします。また、私が引き継ぎましたのは、多くの大学教員を輩出してきた研究室です。博士課程では、実践的な指導をしたいと思います。

 

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大澤 剛士

准教授

【専門】生物多様性情報学、保全科学、生態系管理学
【学位】博士(理学)(神戸大学)

 

自然、半自然環境から得られる様々な「恵み」を生態系サービスと言います。もちろん観光、自然ツーリズムも重要な自然の「恵み」です。そしてこの重要な源泉になっているのが生物多様性です。これら自然資源を適切に管理、保全し、持続的な利用を実現することが研究の目標です。
フィールドは小笠原をはじめとする自然公園から身近な緑地、農地、河川と非常に多岐に渡ります。生物学の一部である生態学を基軸としますが、特定の分野にこだわらず、情報科学、地理学、農学、環境科学等、様々な分野の研究者、実務者と積極的に連携し、基礎科学としても応用科学としても面白い研究を目指しています。この野心的な目標に一緒に挑戦していきましょう。

 

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高木 悦郎

助教

【専門】森林動物学、個体群生態学、ナチュラルヒストリー 
【学位】博士(農学)(東京大学)

 

観光と昆虫? - 一見何の関係もないと思われる2者です。昆虫は膨大な種数と個体数を誇り、地球上のあらゆる地域に生息しています。彼らは時として、ホタルのように観光資源となることがあります。一方で、蚊のように観光行動の妨げとなるケースもあります。また、昆虫の生態系エンジニアリング能は、観光資源そのものを改変する力を持っています。これらは全て、昆虫の膨大な種数と個体数の為せる業です。これまでほとんど注目されてこなかった観光と昆虫の関係の解明を、個体群生態学の王道から挑みます。

坂本 優紀

助教

【専門】人文地理学、観光地理学

【学位】博士(理学)(筑波大学)

 

私たちの身の回りには音や音楽が溢れています。特に、特定の地域で顕著に聞かれる音に対し環境庁(現、環境省)が「残したい日本の音風景100選」として認定し、身近な自然環境や生活と関連しながら地域を彩ってきた音を発掘しました。しかし、音は視覚的に捉えにくく利用が難しいため、地域の資源として活用されている事例が少ないです。そこで、そもそも音や音楽と地域の関係はどのようになっているのか?から研究を始め、その活用方法に向けた方策の検討をしていきたいと思います。

行動・経営科学領域

相原 健郎

教授

【専門】情報工学、行動把握・行動変容、サイバーフィジカルシステム、クラウドセンシング

【学位】博士(工学)(東京大学)

 

情報学的観点からの行動把握、行動変容に関する認知モデルや方法論、および、システムに関する研究を行っています。また、文化・芸術における知の共有などに関する研究にも従事しています。背景としては、情報工学、特に、人間-機械インタラクション、創造性支援などに興味を持ち研究を行っています。近年では、サイバーフィジカルシステム(Cyber-Physical Systems、CPS)と呼ばれる実際の社会的課題の解決に真に寄与する情報技術の研究と開発の活動の中で、実世界における「人」を中心に据えた研究に取り組んでいます。

 

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日原 勝也

 

教授

【専門】経営学、観光政策、交通経済

【学位】博士(経営学)(筑波大学)

 

観光は、成長分野として大きな可能性を秘めている反面、学際領域として発展途上にあると考えています。経営学と経済学の観点から、観光・交通の領域の、制度や契約といった社会のソフトインフラをより良い内容にデザインし、地域、企業などが持つポテンシャルをさらに大きく引き出すための教育研究を通じ、この分野に貢献することを目指しています。柔軟な発想を持つ皆さんとともに、楽しくこの課題に取り組んで行きたいと思います。

 

倉田 陽平

准教授

【専門】地理情報科学・空間情報処理・観光情報システム
【学位】Ph.D. (空間情報理工学)(University of Maine)

 

見知らぬ土地を旅するのは心細いものです。でも、たった少しの「情報」があれば、私たちは心強い一歩を踏み出すことができます。私は今まで沢山の人のくれた情報に助けられ、世界のあちこちを楽しむことができました。同じように、情報の力を借り、一人でも多くの人々をエキサイティングな旅の世界へと送り出したい。それが一人の旅好きとしての私の願いです。そのために私は「本当に旅行者の役に立つ情報は何か?」について皆さんとともに探求し、より魅力的な観光情報ツールを提案していければと考えています。

 

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Wu Lingling

准教授

【専門】Tourism marketing, integrated tourist behavior modeling, big data analysis in tourism.
【学位】Ph.D. (Hiroshima University)

 

In recent years, tourism marketing has undergone a dramatic transformation as a result of technology development. My current research focus on tourism marketing under technological innovations from three aspects: (1) to explore potential source of big data to understand tourist behavior and improve tourism marketing; (2) to develop a holistic understanding to describe and explain the influence of technology development on the tourist behavior; (3) to develop innovative marketing tools provided by technology development (e.g., tourism recommendation system; AR and VR technology)

小笠原 悠

助教

【専門】社会システム工学

【学位】博士(工学)(弘前大学)

 

我々は旅行をするとき、どのような商業施設を利用するでしょうか。例えば航空機や新幹線、ホテル、レストラン、劇場やスタジアム、もしかしたらカジノもあるかもしれません。これらの商業施設を運用する企業の経営活動の中には、沢山の意思決定が存在します。そして、その意思決定は需要や利用者の心理状況などの様々な不確実性の下、より高い利益を得ることを目的に行われます。観光サービス産業における、日本ならではの意思決定の最適化とはどのようなものかを一緒に考え、共に形にしていきましょう。

写真撮影: 高橋マナミ